ペットと一緒に車に乗る生活は楽しいものですが、ある日ふとシートを触ると、妙なベタつきやヌルつきを感じて驚くことがあります。中性洗剤で拭いてみても、乾けばまたテカテカしたり、ヌルッとした感触が戻ってくる。これはよだれや皮脂が原因であることが多く、特に犬を乗せる家庭ではよく見られる現象です。よだれにはたんぱく質や脂質、微量の糖分が含まれ、乾きながら繊維の内部に固着します。さらに、体をこすりつける癖がある犬や猫の場合、皮脂が継続的に蓄積していき、車内の温度や湿気によってベタつきが浮き上がることがあります。クルピカ24に寄せられる相談でも、拭いても取れない、雨の日だけ臭いとヌルつきがひどくなるといった声がとても多いのです。本記事では、このベタつきの正体、内部で起きている現象、家庭でできる対処、そしてプロが行う皮脂除去の工程について、現場の視点から詳しく解説します。
車内のベタつきが起こるメカニズム
よだれに含まれる成分が繊維に固着して膜状に残る
ペットのよだれは水分だけではなく、たんぱく質、脂質、酵素、微量の糖分など複数の成分が混ざっています。車内のシートやマットの繊維はスポンジ状構造のため、乾く過程でこれらが奥に引き込まれ、薄い膜のように固着します。特にたんぱく質は乾燥と加温で固まりやすく、一度固まると水拭きでは溶けずに残り続けます。高速道路や夏場の車内の温度上昇によって、乾いたよだれが再び軟化し、ヌルつきとして表面に現れることもあります。見た目はきれいでも、繊維内部で乾燥と再軟化を繰り返しながら残り続け、これがベタつきの中心になります。
皮脂が繊維の奥で酸化し、ねばつきと臭いを生む
ペットの体表から分泌される皮脂には脂肪酸が多く含まれ、シートと接触するたびに少しずつ蓄積します。皮脂は空気に触れると酸化し、酸化した成分は独特の臭いと粘性を生み出します。繊維やスポンジ層に入り込んだ皮脂は、表面を拭いただけでは落ちず、内部に残ったまま酸化が進行します。とくに湿気が高い日や、暖房をつけた瞬間に皮脂が軟化し、一気にベタつきや臭いが表面に戻ることがあります。クルピカ24の現場では、乾いた状態では無臭なのに、掃除中に加水した途端に強烈な皮脂臭が出てくるケースがよくあります。内部で酸化した皮脂が反応している証拠です。
家庭でできる対処方法と限界
中性洗剤では皮脂を分解できず、表面だけきれいになる
家庭で最初に行われる対処は、中性洗剤での拭き取りや重曹スプレーですが、これらは油汚れには弱く、皮脂や酸化したたんぱく質を分解する力がありません。表面のホコリや軽いよだれ跡は落ちても、繊維内部の膜状汚れには届かないため、乾燥するとベタつきが再発します。市販の消臭スプレーも一時的ににおいを抑えるだけで、臭いの元が残っていれば再び浮き上がります。特に夏場や雨の日に臭いとヌルつきが復活するのは、内部の汚れが温度や湿気によって再活性化しているためです。家庭での掃除は軽度の汚れには有効ですが、長年蓄積した皮脂やよだれ膜にはどうしても限界があります。
繰り返し拭くほど広がり、ベタつきが悪化することがある
よだれや皮脂は水と混ざると広がりやすく、拭き掃除を繰り返すほど汚れが繊維全体に伸びてしまうことがあります。特にウェットティッシュやアルコールは表面の汚れを一時的に浮かせますが、そのまま乾くと汚れが広範囲に薄く分散し、テカりやベタつきが広がってしまうこともあります。クルピカ24が対応したケースでも、家庭で何度も拭いてしまった結果、本来は部分的だった汚れがシート全体に広がり、作業範囲が大きくなってしまう例があります。家庭の掃除が悪いわけではありませんが、皮脂やたんぱく質汚れの性質上、拭けば解決という構造になっていないのです。
プロが行う皮脂膜除去と内部洗浄
専用ケミカルでたんぱく質と皮脂を分解し、膜そのものを断つ
プロが行う最初の工程は、汚れを見極めて専用ケミカルを使い分けることです。よだれに含まれるたんぱく質は酵素系の洗浄剤で分解し、酸化した皮脂にはアルカリ性のケミカルを調整して使用します。これによって膜状になった汚れが繊維から浮き上がり、内部の臭い分子も一緒に分解されます。一般家庭ではこの分解工程ができないため、どれだけ拭いても膜の核が残り続けます。クルピカ24では汚れの種類に応じて段階的にケミカルを変え、素材を傷めずに根本原因を浮かせる処理を行います。
リンサーで内部洗浄し、仕上げにオゾンで臭いの分子まで除去
分解した汚れを、リンサーで内部から吸い上げます。シートに洗浄水を流し込みながら吸引すると、最初は透明だった水が徐々に黄ばみや茶色に変わっていきます。これは皮脂やたんぱく質が溶け出している証拠で、汚れが軽い場合と重い場合では排水の色が大きく異なります。内部洗浄が完了したあとは、オゾン脱臭で目に見えない臭い分子まで酸化分解し、車内を無臭に近い状態へ整えます。湿気による臭い戻りや、温度変化でヌルつきが再発するリスクも大幅に下がり、ペットと安心して乗れる環境が整います。
まとめ
車内のベタつきやヌルつきは、よだれに含まれるたんぱく質や皮脂が繊維内部に固着し、温度や湿気の変化によって再び表面に浮き上がることが原因です。家庭では表面の汚れは落とせても、内部にできた皮脂膜までは取り除けず、乾けばまた戻ってしまいます。クルピカ24では、汚れの成分に合わせた専用ケミカルの分解、内部洗浄、最後のオゾン脱臭まで一貫して行うことで、長年蓄積した皮脂汚れを根本から除去します。触るとベタつく、雨の日だけ臭うなどの症状が出ている場合は、早めにプロの介入を検討することで快適な車内環境を取り戻すことができます。